アイデアは手書きでメモする人が○○%|1,000人調査から考える『ひらめき』と筆記具

何かいいアイデアを思いついたのに、あとで思い出そうとして「何だったっけ?」となった経験はないでしょうか。
スマートフォンがあれば、いつでもメモを残せる時代です。それでも、アイデアを書き留める方法として「紙とペン」を使っている人は意外と多いようです。
ぺんてる株式会社(※)が全国の10~60代1,000人を対象に行った「形になる前のアイデアとメモに関する1000名意識調査」では、アイデアを思いついたときのメモを「手書き」で取る人が 65.1% という結果になっています。
筆記具好きとして気になるのは、「何に書くのか」だけではありません。
どんな場所でアイデアが浮かぶのか。
どんなペンなら書きたくなるのか。
調査結果を見ていくと、アイデアと筆記具の興味深い関係が見えてきます。
※:2026年4月1日付で社名を「アストラム株式会社」に変更していますが、アンケート実施時点では「ぺんてる株式会社」ですので、この記事「ぺんてる株式会社」で記載します。
正直なところ私個人も現時点では「アストラム株式会社」と言われても「どこ?製薬会社?」状態です…。
アイデアを忘れた経験がある人は○○%

まず興味深いのが「アイデアを思いついたのに忘れてしまった経験がある」人が 82.4% という結果です。
せっかく良いことを思いついても「あとでメモしよう」と思っているうちに忘れてしまう。
これは決して珍しいことではないようです。
仕事のアイデアだけでなく
- 買いたいもの
- 行ってみたい場所
- ブログやSNSに書きたいこと
- 誰かに聞こうと思ったこと
- ふと思いついた予定
など、「今すぐ必要ではないけれど覚えておきたいこと」は日常生活にもたくさんあります。
だからこそ、思いついた瞬間にすぐ記録できる環境は意外と重要なのかもしれません。
アイデアのメモは「手書き」が○○%

では、実際にアイデアを思いついたとき、どのような方法で記録しているのでしょうか。
調査では、65.1%の人が「手書き」でメモを取る と回答しています。
スマートフォンやパソコンが普及した現在でも、アイデアを記録する方法として紙とペンが使われていることになります。
個人的にも、これは少し分かる気がします。
完成した文章を書くならキーボードのほうが速くても「これ面白いかも」、「こうしたらどうだろう?」という、まだ整理されていない段階では、紙に単語を書いたり、丸で囲んだり、矢印でつないだりするほうが気軽です。
手書きには決まった入力欄もありません。
文字の大きさも、書く場所も、図を入れるかどうかも自由です。
きれいにまとめる前の段階だからこそ、紙とペンが使いやすい。
そんな面もありそうです。
紙に書いているうちにアイデアが出てきた人も○○%

さらに興味深い結果があります。
アイデアを思いついたときに手書きでメモをする人のうち、紙に書き出しているうちに、さらにいろいろなアイデアが出てきた経験がある人は68.2% でした。
最初は一言だけだったものが「そういえば、これも関係ありそう」、「こっちと組み合わせたらどうだろう?」と広がっていく。
紙に書く目的は「忘れないため」だけではなく、考えていることを目の前に出して、そこからさらに考えるためにも使われているようです。
ただし、この結果だけで「手書きにするとアイデアが出やすくなる」と断定することはできません。
あくまで「手書きでメモをする人の中に、そのような経験をしている人が多かった」という調査結果です。
それでも、筆記具を使って考えることが単なる記録以上の役割を持っていることは感じられます。
紙ナプキンやレシートからアイデアが生まれる?

さらに面白いのが「何に書いたのか」です。
手近な紙に書いているうちにアイデアにつながった経験がある人が使っていたものとして、次のようなものが挙げられています。
| 書いたもの | 割合 |
| 紙ナプキン | 44.4% |
| レシート | 43.5% |
| チラシ | 40.1% |
きれいなノートではありません。
紙ナプキン、レシート、チラシです。
この結果は個人的にかなり面白いと思いました。
「アイデアを書くなら専用のノートを用意しよう」と考えてしまいがちですが、実際のアイデアは、こちらの準備が整うまで待ってくれません。
重要なのは立派なノートを持っていることより、思いついた瞬間に書けること なのかもしれません。
だから、紙はその場にあるものでもいい。
そう考えると、むしろ重要になるのは筆記具のほうです。
アイデアが浮かびやすいのは「3B」?

では、アイデアはどんなときに思い浮かぶのでしょうか。
調査でよくアイデアが思い浮かぶシチュエーションとして挙げられた上位は、
1位 通勤・移動中
2位 寝ているとき・ベッドの中
3位 お風呂・シャワー
でした。
これはアイデアが浮かびやすい場所として知られる、
Bus(バス・移動中)
Bed(ベッド)
Bath(お風呂)
の「3B」と重なる結果です。
また、「アイデアが降りてくるような条件」として最も多かった回答は、**「リラックスできる環境や状態」の47.2%**でした。
机に向かって「さあ、今から良いアイデアを出そう」と考えているときよりも、移動中や寝る前、お風呂の中など、少し力が抜けているときに突然思いつく。
だからこそ「すぐ書けるものを近くに置いておく」というのは理にかなっています。
アイデアを書くペンに求められているものは?

筆記具好きとして最も気になるのがここです。
「アイデアを引き出してくれるペンとはどんなペンか」という質問では、次のような結果になっています。
| ペンに求める特徴 | 割合 |
| ストレスなく、するする書ける | 45.8% |
| いつでも持ち歩ける | 27.6% |
| 握りやすい | 16.0% |
1位は「ストレスなく、するする書けるペン」でした。
ここで興味深いのは、「高級なペン」でも「デザインの良いペン」でもないことです。
アイデアを書くための筆記具には、考えることを邪魔しない書き心地 が求められているようです。
インクがなかなか出ない。
紙に引っかかる。
強い筆圧が必要になる。
持ちにくい。
こうした小さなストレスがあるだけでも、考えている途中では意外と気になります。
普段使う筆記具を選ぶときには価格やデザインも重要ですが、「考えるためのペン」という視点なら、書き出した瞬間に自然に線が出てくれることが重要なのかもしれません。
「良いペン」は高価なペンとは限らない

筆記具が好きになると、どうしても高級なボールペンや万年筆にも目が向きます。
もちろん、所有する楽しさや、美しいデザイン、素材、機構など、高級筆記具ならではの魅力があります。
一方、今回の調査を見ていると、アイデアを書き留めるためのペンに必要なのは少し違うように感じます。
たとえば
すぐ取り出せる
すぐ書き始められる
書いていて引っかからない
持ち歩くのが苦にならない
といったことです。
数万円のペンより数百円のボールペンのほうが気軽に持ち歩けて、思いついた瞬間に使えるのであれば、その人にとって「アイデアを書くペン」としては後者のほうが適していることもあるでしょう。
筆記具には、価格だけでは決められない適材適所があります。
スマホがあっても、紙とペンがなくならない理由

スマートフォンなら、入力した内容を検索できます。
パソコンなら文章を簡単に修正できます。
デジタルのメモには紙にはない便利さがたくさんあります。
それでも今回の調査では、アイデアをメモするときに手書きを選ぶ人が65.1%いました。
その理由のひとつは、紙とペンの「雑に使えること」にあるのかもしれません。
文章になっていなくてもいい。
単語だけでもいい。
矢印を書いてもいい。
丸で囲んでもいい。
端に突然まったく違うことを書いてもいい。
まだ形になっていない考えを記録する段階では、この自由さは大きなメリットです。
デジタルとアナログのどちらが優れているかという話ではなく、
完成したものを整理するならデジタル。
まだ形になっていないものを書き出すなら紙とペン。
そんな使い分けもできそうです。
まとめ|アイデア用のペンは「すぐ書ける」が大切なのかもしれない

ぺんてる株式会社が実施した1,000人調査では
- アイデアを忘れてしまった経験がある人:82.4%
- アイデアを手書きでメモする人:65.1%
- 手書きしているうちにアイデアが広がった経験がある人:68.2%
- アイデアにつながった身近な紙として、紙ナプキン・レシート・チラシなどが挙げられた
- アイデアを引き出すペンの1位は「ストレスなく、するする書けるペン」:45.8%
という結果になっています。
調査結果を見て感じるのは、アイデアを書くために特別な環境は必ずしも必要ではないということです。
立派なノートでなくてもいい。
高価なペンでなくてもいい。
重要なのは「思いついたときに、すぐ書けること」なのかもしれません。
お気に入りの筆記具というと、デザインや価格、ブランドなどに目が向きます。
しかし「考えることを邪魔しないか」という視点でペンを選んでみるのも面白そうです。
机の上やバッグの中にある一本が、忘れてしまうはずだったアイデアを残してくれるかもしれません。
参考・出典
| 調査名 | 形になる前のアイデアとメモに関する1000名意識調査 |
| 調査主体 | ぺんてる株式会社 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査対象 | 全国の10~60代1,000名(男性544名・女性456名) |
| 調査期間 | 2024年6月 |
出典:ぺんてる株式会社「形になる前のアイデアとメモに関する1000名意識調査」
※:本記事では、ぺんてる株式会社が公表した調査結果をもとに内容を整理・紹介しています。調査結果は回答者の意識・経験を示すものであり、手書きによるアイデア創出への因果関係を示すものではありません。
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