初心者向け|万年筆の洗い方(洗浄方法)これだけ覚えておけばOK!
記事公開日:2022.09.11

万年筆は ”毎日使うことが一番のメンテナンス” といわれます。
使用することによりインクが流れ、メンテナンスされるということです。
日々使うことがメンテナンスですが、それ以外で必要なもの(メンテナンス)が ”洗浄” です。
万年筆を長い間使っていくためには必要な作業です。
毎日、使っていたとしても、2、3ヶ月に 1度は洗浄してあげると、万年筆も(きっと)喜びますし、快適に使っていくためにも必要な作業です。
■ 洗浄を行う頻度・タイミング
■ カートリッジ/コンバーター両用式万年筆の洗浄方法
■ 吸入式万年筆の洗浄方法
この記事を書いた管理者
これまでにプチプラを除いて約100本の万年筆を購入してきました。最近では海外からペン先を購入してカスタマイズを楽しんでします。それらの知識をもとに記事を記載しています。
万年筆を洗浄する頻度・タイミング
どのような時、洗浄する必要があるか見て行きましょう。
どんな時に洗浄するの?
洗浄の必要なケースは次の場合です。
- 2、3ヶ月に一度の定期洗浄
- インクの色を変えたい時
- しばらく使用しない時
- インクの出が悪い時
・ 定期洗浄
明確な決まりはありませんが定期的に洗浄することをおすすめします。
私の場合、カートリッジなら ”〇本交換したら”、吸入式の場合、”〇回インク補充したら” と決めています。
と、記載しておいて申し訳ありませんが私は ”インクの色を変えたくなって洗浄する” のが一番多いです…
・ インクの色を変える時
たとえ同じメーカーのインクでも色が違う場合、予期せぬ化学変化を起こし、万年筆をダメにしてしまうことがあります(※)。
インクの色を変える時は洗浄が必要です。
※ : 正確には ”あるそうです” です。私は今のところダメにしたことがありません
・ しばらく使わない時
しばらく使わない時、インクを入れたまま保存しておくとインクが乾燥してしまい、最悪の場合、固まってしまい万年筆をダメにしてしまうことがあります。
・ インクの出が悪い時
長期間使用していると気づかない間(小さくて気づけない可能性も)にペン先に筆記の際の紙の繊維などが詰まったり、インクが固まり、固着してしまい、インクの出が悪くなることがあります。
不要なものを洗い流すために洗浄が必要となることがあります。
万年筆の洗い方(洗浄方法)
万年筆の洗い方を確認しましょう。
”カートリッジ/コンバータ両用式”、”吸入式” の 2つに分け、それぞれ洗い方を紹介します。
カートリッジ/コンバーター両用式
用意するもの

- コップ
- 水道・水道水
- 柔らかい布 または ティッシュ
- 洗浄キット(あるといい)
手順

手順 1
首軸と尻軸を外す
手順 2
首軸だけの状態にして、水道で洗う。
この時、コンバーターも洗ってしまいます。
この後の工程でもありますが、コンバーターで水の出し入れを行うと速くキレイできます。

手順 3
コップに水を入れ、首軸を浸し、一晩ほど放置しておく。
インクの色が濃く出るようなら水を替える。

手順 4
つけ置きした首軸を再度水道で洗う。

手順 5
首軸にコンバーターをセットする。
ペン先を水にいれ、インク吸入と同じ要領で水を出し入れを行い、ペン芯に残っているインクを洗う。
水がキレイになるまで繰り返す。

手順 6
柔らかい布 または ティッシュ でペン先の水気を拭き取る。
以上です。
水は 常温の水道水
以前、お湯で洗浄後、それ以降インクが出なくなってしまった古い万年筆がありました。
個人的に熱い(高温)のつもりはなかったのですが、デリケートなペン先ですので、できる限り水がいいです(お湯の場合、手でも熱くないぬるま湯レベルをおすすめします)。
どなたかの YouTube でも水をすすめていたものがあって「こういうことか…」と思いました。
厳密にいうと水道水も塩素等が含まれているのでダメなのかもですが…。
おまけ
手順 5 でコンバーターを使用し、ペン先を洗浄しました。
コンバーターがない場合、各社から専用の洗浄キットが市販されているので使用すると簡単に洗浄できます。
下の画像はパイロットの洗浄キット。

パイロット 洗浄キット
セーラー万年筆 洗浄キット
プラチナ万年筆 洗浄キット
プラチナ万年筆 洗浄キット(欧州規格用)
吸入式
用意するもの

- コップ
- 水道・水道水
- 柔らかい布 または ティッシュ
手順

手順 1
ペン先を水にいれ、インク吸入と同じ要領で水を出し入れを行い、インクを洗う。
水がキレイになるまで繰り返す。
※ : 相当な回数、水の出し入れを行う必要があります

手順 2
コップに水を入れ、首軸だけ水に浸して一晩ほど置く。
首軸の 樹脂製の部分のみ 水につけてください。
胴軸の素材が水のつけ置きに対応していない場合があります。
※ : 不安な場合はつけ置きはしない方がいいかもしれません
手順 3
柔らかい布 または ティッシュ でペン先の水気を拭き取る。
以上です。
水は 常温の水道水
以前、お湯で洗浄後、それ以降インクが出なくなってしまった古い万年筆がありました。
個人的に熱い(高温)のつもりはなかったのですが、デリケートなペン先ですので、できる限り水がいいです(お湯の場合、手でも熱くないぬるいぬるま湯レベルをおすすめします)。
どなたかの YouTube でも水をすすめていたものがあって「こういうことか…」と思いました。
厳密にいうと水道水も塩素等が含まれているのでダメなのかもですが…。
まとめ
万年筆は長い間使っていると使っている人の書き方・手になじみ、手放せないものになっていきます。
メンテナンスすることで、さらに書きやすくなるだけでなく、見た目も良くなります。
少し面倒と感じるかもしれませんが定期的に洗浄して、末永く使ってあげてください。
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