
ノック式万年筆 パイロット ”キャップレス”、”キャップレス デシモ” の比較記事です。
ここでいう ”キャップレス” は 定価 10,000円 のものを対象としています。
以降、”キャップレス” と記載します。
”キャップレス デシモ” は ”デシモ” と記載します。
キャップレス
キャップレス デシモ
読んでいただきたい方
”キャップレス” と ”デシモ” は…
■「何が違うんだろう?」、「どこが違うんだろう?」と思った方
■「どっちが良いのかな?」と思った方
■「詳しく知りたい!」と思った方

この記事でわかること
■ 2 商品のスペック・特徴・違い
■ 2 商品の気になるところ・おすすめポイント
キャップレスとデシモの比較 何が違うの?

キャップレス と デシモ を 比較
日本三大万年筆メーカーの パイロット から発売されているノック式万年筆「キャップレス(Capless)」シリーズ。
いくつかシリーズがありますが、その中でも エントリークラス ”キャップレス” と細めの軸である ”デシモ” を比較してみました。

万年筆を選ぶ基準
万年筆を選ぶ基準としてあるのは パッ と思いつくので下記のようなものでしょうか。
- 書き味
- ニブの形状
- ペン先の素材
- 太さ
- 重量
- バランス
- デザイン
- ブランド
- 価格
何を優先して選ぶかは人それぞれ違います。
キャップレス シリーズ に絞った時点で解決している項目もあります。
判断する際の参考になればということで下記の項目を記載しました。
次の項目を記載
■ 公式サイトではわからない ”細かな情報”
■ “おすすめポイント”
それでは 詳細 を見ていきましょう。

キャップレスとデシモ の比較
パイロット キャップレス(Capless) とは?

世界初
日本三大万年筆メーカーの売上トップ企業のパイロットコーポーレーションが 1963年 世界初のキャップがない万年筆、ノック万年筆として発売されたそうです(「そうです」なのは当時を知らないため)。
ロングセラー
60年 近く前からあるロングセラー商品ですね。
おそらく当時は衝撃的
キャップのネジを回してキャップを外してキャップポストして文字を書く…それが当たり前の時代に、キャップがないなんて…、かなり衝撃的だったと想像できます。
- 公式サイトは こちら 。
(パイロット公式 キャップレス 商品ラインナップのページリンクです)
特徴・商品スペック情報

サイズ・重さ
キャップレス | デシモ | |
全長 1(※ 1) | 140mm | 139mm |
全長 2(※ 2) | 137mm | 137mm |
最大径(※ 3) | 12.8mm | 11.6mm |
重さ(※ 4) | 30.2g | 20.0g |
※ 1:ノックしていない状態
※ 2:ノックしている状態
※ 3:クリップ部含まず
※ 4:本体のみ。カートリッジ、コンバーター含まず
第一印象・素材
キャップレス

全て金属製で丸みを帯た形状です。
そのため、自分のあった位置が見つかるはずです。
金属製のためほどよい重さがあります。
クリップが邪魔に感じるかもしれませんがそんなことはありません。
むしろあるおかげで、ペン先の向きがわかって役に立つほどです。
デシモ

キャップレス同様、全て金属製で キャップレス よりは細身の形状です。
金属製のためほどよい重さがありますが、金属素材が異なるためキャップレスより軽いです。
キャップレス同様、クリップが邪魔に感じることはありません。
ペン先の比較
ペン先の形状は同じです。
左が ”キャップレス”、右が ”デシモ” です。
(キズだらけですね…)
形状は同じですが素材が異なります。
キャップレス は 特殊合金(いわゆる鉄ペン)、デシモは 18金 です。


カラー展開
色は ”キャップレス” が 5色 展開、 デシモ は 8色 展開です。
ですが、ショップオリジナルカラー、限定カラー等も多く存在し、把握できないほどあります。
キャップレス
- ブラック
- ディープレッド
- ダークブルー
- ディープイエロー
- シルバー
キャップレス デシモ
- ダークブルーマイカ
- ダークグレーマイカ
- パールホワイト
- シャンパンピンク
- ブラック
- レッド
- ライトブルー
- バイオレット
バランス
キャップレス
下の画像の矢印付近が重心です。ほぼ中心が重心です。
ペン先から上軸に向けて、滑らかな曲線のため非常に持ちやすいです。

デシモ
下の画像の矢印付近が重心です。こちらもほぼ中心が重心です。
先端、後方とどちらが特に重いということもないので持ちやすいです。

気になるところ・おすすめポイント
それでは私の思う「気になるところ」、「おすすめポイント」を見ていきましょう。

何かの参考になればうれしいです。
共通して 気になるところ・おすすめポイント
気になるところ
■ ノック時にペン芯でシャッター部分を下に押すのでインクが付着する(※ 1)
■ コンバーターでは半分程度しかインクが吸入できない
■ ノック音が大きい(音量)
■ ノック距離が長い
■ なれるまで前後 逆に持ってしまう
■ キャップ式万年筆と比べると乾燥しやすい
※ 1:べったり 付きます 公式サイトは こちら 。
(パイロット 公式 キャップレスの構造等紹介のページリンクです)
おすすめポイント
■ 万年筆っぽくなく使用することができる
■ ノックすれば書くことができる
注意点
ヘッド部分の水へのつけ置きはNGです。
錆びます。

私はやらかしました。
それ以降、洗浄後すぐに布団乾燥機先端にビニール袋を付けて速攻乾かしています。
キャップレス の 気になるところ・おすすめポイント
気になるところ
■ 若干、重く感じる(※ 1)
■ デシモと比較して筆圧が必要
■ 字幅の種類が少ない(※ 2)
■ 一般的なペンと比較すると太い
※ 1:太軸のため、そこまで重たいと感じたことはなかったのですが、デシモと比較すると重たく感じます。
※ 2:細字、中字のみ。ただ、鉄ペンは金ペンより細い字幅になる傾向があります。
おすすめポイント
■ 軸が太いので手の大きい人には合う
■ 硬めの書き味のため普段はボールペンの人も使いやすい
■ 特殊素材の軸がある(※ 1)
※ 1:価格帯が異なるのでこの記事では触れませんが、特殊な軸の商品があります(木軸、螺鈿 等)
デシモ の 気になるところ・おすすめポイント
気になるところ
■ 軸の色により選べる字幅が異なる(※ 1)
※ 1:ややこしいです。下の表を参照ください。
本来、極細字がない軸の色(パールホワイト)なのですが店員さんに言ったら変えてくれました。
ダークブルーマイカ ダークグレーマイカ | 細字、中字、太字 |
パールホワイト シャンパンピンク | 細字、中字 |
ブラック レッド ライトブルー バイオレット | 極細字、 細字、中字、太字 |
おすすめポイント
■ 細軸のため手の小さい人にも扱いやすい
■ 万年筆らしい筆記を楽しめる(※ 1)
■ キャップレスと比較して少ない筆圧で書くことができる
■ ペン先がプラチナコーティングでスマート
■ 限定カラー等の軸の色が豊富にある(※ 2)
※ 1:キャップレス も万年筆らしさを味わえるのですが、ペン先が柔らかく、より万年筆らしさが味わえます。
※ 2:「カラー展開」にも記載しましたが、”ショップオリジナルカラー”、”キャップレスデシモ 20カラーズ” といった定番品以外にも軸の色が豊富あって迷ってしまうほどです。
キャップレスにも限定色は存在するのですが、デシモの方が多く存在します。
ほとんどの場合、数量限定なので気に入った色があったら早めの購入をおすすめします。
字幅も中細字があったりもします。
カートリッジ・コンバーター
カートリッジ・コンバーターは キャップレス、デシモ ともに同じです。
- カートリッジインクについての詳細はこちらの記事をご覧ください。
≫ カートリッジインク
(ブログ内のリンクです)
コンバーターについての詳細はこちらの記事をご覧ください。
≫ コンバーター
(ブログ内のリンクです)
まとめ
ノックすれば書くことができる万年筆 キャップレスシリーズの比較。
ご理解いただけたでしょうか?
個人的には万年筆らしさを味わうことができ、他シリーズとのペン先の互換性がある ”デシモ” がおすすめです!
おすすめポイント

”デシモ” のおすすめする理由は下記の通りです。
おすすめ理由
■ デシモのペン先は他シリーズでも使える(※ 1)
※ 1:キャップレス 他シリーズ、フェルモ、LS で使用可能です
注意点
私の所有しているものが古い(約15年前に購入)のが理由かもしれませんが、通常番キャップレスは他のキャップレスシリーズ(※)とはペン先の互換性がない可能性がありますので購入時はお店等でご確認ください。
出っ張りの形状が丸みを帯びている、帯びていないで異なります。
※:デシモ、フェルモ、LS
互換性がないというのは違いますね。
デシモ、フェルモ、LSのペン先を通常版キャップレスに装着することは出来ますが、通常版を デシモ、フェルモ、LS への装着は NG ということです。
下の画像は左が キャップレス、右側が デシモ、フェルモ、LS のペン先です。

下の画像は我が家に在宅中の キャップレス たちです。
フェルモ をはじめもう少しいたのですが家出しました。

キャップレス
キャップレス デシモ
- こちらもおすすめ
- キャップレスLSのレビュー記事もありますのでこちらもご覧ください。
≫ キャップレスLS
(ブログ内のリンクです)
補足:洗浄方法
通常の万年筆と造りが違うので迷われる方がいるかもしれません。
別の記事ですがキャップレスの洗浄方法がありますのでこちらもご覧ください。
- 関連記事
- キャップレスの洗浄方法はこちらの記事をご覧ください。
≫ パイロット キャップレスの洗い方
(ブログ内のリンクです)
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